令和5年度の入学式が挙行されました
4月5日、中学校第22期151名と高校第78期245名の入学式が挙行されました。
早朝から青空が広がり、美しいキャンパスに穏やかな春の陽射しが差し込み始めた頃、多くの入学生と保護者の皆さまが来校されました。校門や花時計前などで記念撮影をされる時の表情は笑顔に満ちていました。
園内には創立者の廣池千九郎博士が植えられた桜の木々も多くあり、早春から春爛漫の季節への移り変わりの合図のように花びらが舞い散り、入学生の皆さんに降り注ぎながら、祝福の時を告げていました。
今年度の入学生の皆さまは、社会の大きな変化を乗り越えてこの日を迎えられています。さまざまな思いを経てのこの時だからこそ、喜びも大きいことでしょう。緊張の面持ちの新入生が入場すると、盛大な拍手が送られ、式典が始まりました。
国歌斉唱の後、中学・高校の新入生全員を担任より一人ひとりの呼名にて紹介しました。元気よく返事をする生徒たちの声に、次第に会場の空気も和やかになり始めました。そして、中学と高校の新入生それぞれの代表者による堂々たる宣誓が行われました。
校長の式辞では、初めに、夢を実現させ、人生を充実させて歩んでいる女性航空パイロットの方の話が紹介されました。夢を諦めずに粘り強く実現するためには、「初心を忘れないこと」が大切であり、新入生の皆さんにはぜひ「初心」の目標を持ち続けてほしいと述べられました。二つ目に「麗澤」の校名の由来、三つ目に麗澤の校章である「まんりょう」について紹介されました。困難さを伴う現代だからこそ、建学理念でもある「道徳心を培い」、コミュニケーションを大切にしながら、グローバルな社会で活躍できる人材へと育ってほしいという思いが伝えられました。
理事長の祝辞では、「どんなに世の中が便利になっても決断は自分自身が行うことであり、自分は何をしたいのか、何のために学んでいるのか、志が大切です。」と述べられました。麗澤では「知徳一体」の建学理念の下、自国の歴史から学び、先人の恩恵を忘れることなく、「人間として尊敬される」ことを目指して学んでいってほしい、と強い思いを新入生に伝えられました。そして「新しい歴史をみなさんと共につくっていくことを楽しみにしています。」と締めくくられました。
そして、多くの祝辞が寄せられる中で、今年は特別なビデオメッセージが上映されました。元プロ車椅子テニスプレーヤーの国枝慎吾選手からのメッセージです。国枝慎吾さんは、本校の卒業生であり、先日現役時代の世界的な活躍に対し、「国民栄誉賞」を受賞されたばかりです。ビデオメッセージの中では、国枝選手が大切に考えている二つのこと、「後悔をしない選択」「挑戦し続けること」についてお話をしてくださいました。そして「麗澤はそれを後押ししてくれる環境があります!」と嬉しい言葉を添えてくださいました。
次に、在校生代表として、麗鳳会(生徒会)会長から新入生たちへの歓迎のことばが贈られました。「麗澤にはさまざまな立場の生徒が一緒に生活していて、色々な経験をしながら大切な仲間になっていきます。」と説得力のある自身の経験を話してくれました。安心して学校生活を送ることができるように、との配慮を込めた温かいまなざしとその言葉に、新入生の皆さんはきっと心が和やかになったことでしょう。
最後に全員で校歌斉唱を行い、式典は終了いたしました。これから麗澤で3年間、あるいは6年間過ごす中で、嬉しく楽しい経験ばかりではなく、壁を乗り越えなければならない時もあることでしょう。ぜひ初心を忘れず、麗澤で「学んで良かった」と思える学校生活を送ってほしいと願っております。